矢吹歯科

歯の神経保護

A【歯の保存科】なのに、小さいむし歯なのに大きく削る?・・・2


治療内容について(症例)

A【歯の保存科】なのに、小さいむし歯なのに大きく削る?・・・2(歯の神経保護)


4.虫歯の深さ・虫歯の治療・治療後の知覚過敏

前回の虫歯の部分を、全部削除した最後。( 3.)の写真です。
かなり大きく、また、深く歯がなくなっています、ここで問題となるのは「深さ」です。
思い出してください。
そうです、象牙質の深部には「歯の神経」が隠れているからです。
このケースでは、幸いにして神経まで虫歯が侵攻してない状態でしたが、問題が無い訳では有りません。
神経までの距離が、削り取った量だけ神経に近くなっているので、むし歯とは別の症状として
『歯が、冷たいものに"かなりシミル"!』『治療したら"シミル"ようになった!』という事になります。
場合によっては、この「シミル」と言う『刺激』によって、神経がバンザイしてしまう(歯の中で過剰刺激による炎症で死んでしまう)事もありえます。
そうなると、「神経を取る治療」が必要になってしまいます。

そこで・・・
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5.虫歯の処置・歯の神経保護処置・金属の詰め物

この写真の様に、神経の保護層とも言える「断熱効果」を持たせる意味で、専用の歯科セメントによって神経相当の象牙質部分を覆ってしまいます。
「えっ、これで終わりか?」まだまだです。(虫歯の治療ってたいへんでしょ!)
このケースでは、噛み合せの面に別の虫歯が存在しています。(黒く見えますよね)
その部分と治療してきた部分とを同一に「一つの金属としてつめる(はめこむ)」事が出来るように、虫歯を削除しながら形を整えます。
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6.虫歯の治療・型取り・歯科用石膏模型・詰め物の合着

この写真の状態にして、いよいよ「カタ取り」の過程に進めるのです。
この後の写真は無いのですが、一応文章にすると・・・
採取された「カタ」から、口の中の状態と同じ状態の「石膏製の模型」を作り、その模型上でつめるものを製作します。
次回来院した時に、異常が無ければ出来ている金属製つめものを、噛み合せ等の調整した後で接着用セメントで歯に接着して「終了」となります。
ただし、温度刺激にシミル状態の予後は、一安心出来る時点まで原則として、継続して様子を診ていく必要は有ります。
どうですか?
たかが、『むし歯』!、されど『むし歯』!!
小さく思えていたむし歯が、治療となると実は、大きいむし歯だし、治療をした後なのに尾を引くように「シミル」が継続してしまう、そんな状態だったのです。

むし歯一本について、1つの治療方法の過程を足早に説明しましたが、けっこう、歯医者って患者さんの判らない部分で細かい事をしているでしょ?
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(個人的には、それがケッコウ楽しいのですが・・・自己満足かな?)
            (^◇^;)v

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