矢吹歯科

治療後にシミル

@【歯の保存科】なのに、小さいむし歯なのに大きく削る?・・・1


治療内容について(症例)

@【歯の保存科】なのに、小さいむし歯なのに大きく削る?・・・1(治療したあとにシミル?)


1.エナメル質・象牙質、と、むし歯の穴

歯の表面のエナメル質は体の中で一番硬い物ですが、むし歯菌の作る酸に溶ける性質が有ります。
さらにそのエナメル質の内側には象牙質が有ります。
その象牙質はエナメル質より柔らかく、また、エナメル質よりも酸に溶けやすいのです。
これらの事を熟知している歯科医師が、写真の様なエナメル質に虫歯で出来た小さな穴を診ると「かなり大きい虫歯だな。」と見える訳です。

 本人:「小さいむし歯」

 Dr:「かなり大きいむし歯」

 こんな意見の違いが発生する瞬間です。
では、どの様に大きいのか、続いて見てみましょう。
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2.むし歯は、むし歯菌による感染症

この写真は、エナメル質の一部分を削って中の様子を診れる状態にした写真です。
このようにエナメル質よりも虫歯になり易い象牙質に虫歯が達していると、大きな洞窟みたいな状態になってしまいます。
「見た目は小さな虫歯でも、そのエナメル質の下には大きな虫歯が隠されていることが判りますよね。」
「むし歯」と簡単に言いますが、「むし歯菌の感染症」なのです。
この「本隊」を除去しても、すでに「むし歯菌の先発隊」は健康象牙質内に侵攻しているのです。
その為、「本隊」を取り除いて出来た穴を埋めても、将来的には侵攻していた先発隊が本隊化して「再度むし歯」になってしまいます。
では、どうしたら「再度むし歯」にならないのでしょうか。
それは、「むし歯菌の先発隊」を含む部分をすべて摘出してしまう事が、将来的な「再度むし歯」にならない方法なのです。
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3.むし歯・象牙質・歯の神経

この写真と最初の写真を比較してください。
最初にDrが診た判断のとおり「かなり大きいむし歯」でしょ。
このケースはまだ「幸運」な方です、象牙質の中の「歯の神経」まで「むし歯菌先発隊」の侵攻が達していなかったのですから。
小さく見えても、大きな虫歯になる前に専門家の「予防検診」が重要だと思いませんか。
ところで、何々・・・
「えっ、治療はこれで終わりなのか?」
いえいえ、さらに後編へと続くのです。
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・・・歯の神経保護につづく

矢吹歯科