フッ素について

フッ素を歯に付けるとむし
歯になりにくくなると言わ
れています。
では、フッ素とは何なので
しょうか？
また、フッ素が歯を強くす
るとはどういう事なのでし
ょうか。

●生態系におけるフッ素
フッ素はその強い反応性
から、自然の状態では単
体で存在しません。
したがって、何らかの物質
とくっ付いて、化合物とし
て安定した状態で存在し
ています。
また、フッ素は特別な物質
ではなく自然界のたくさん
の物（空気、雨、土壌、水
道水、動植物組織など）に
含まれています。

●フッ素のはたらき：歯
とフッ素はどのような関
わりがあるのでしょう
か。
人の歯の表面は、エナメ
ル質でおおわれていま
す。
エナメル質は人体の中で
最も硬い部分ですが、むし
歯になると溶けてしまいま
す。
フッ素はこのエナメル質
（ハイドロキシアパタイ
ト）に取り込まれるとフル
オロアパタイトというむし
歯に強い（溶けにくい）エ
ナメル質に変えることが
できます。
また成熟していない形成
期の（工場で作られてい
る）歯に対しては、より
結晶性の高い部品のハ
イドロキシアパタイトを生
成して強い歯をつくりま
す。
他にも自然治癒が可能
な極初期のむし歯の場
合、フッ素を塗ることで
再石灰化（治癒）を助け
ることが出来ます。

●フッ素の安全性
先に書いたように、フッ素
は特別な物質ではなく自
然界のたくさんの物（空
気、雨、土壌、水道水、動
植物組織など）に含まれて
います。
その為に私たちは、フッ素
を食べ物や飲物などから
自然に少しずつ体内に取
り込んでいます。
フッ素は特別な薬品では
ありませんので、一度に
大量に使用しなければ体
に悪影響を及ぼしませ
ん。

●フッ素治療の注意
フッ素を塗ったからといっ
てむし歯にならないと言う
訳ではありません。
フッ素は予防手段の一つ
にすぎません。
過剰期待は禁物です。

むし歯予防の基本は、
規則正しい食生活と生
活習慣に気をつけること
と、定期健診です。